2022.07.14
iFieldロゴ リニューアルまでの軌跡
こんにちは。マルティスープ株式会社 UI/UXチームです。
2021年10月、弊社の主力製品であるiFieldの新しいロゴが発表されました。
iFieldは、現場で働く人やモノについて、位置情報をはじめとしたそれらの状況を収集し、より効率的で安全な業務の実現を支援する集約・分析ツールです。
iFieldのロゴは今回を含めて2回変更されており、今のロゴは3代目です。
2代目のロゴが考案された2014年と比べてiFieldの目指す方向性が変化していること、
またそれに伴うマーケティング上の要望があったことから、今回ロゴの刷新に踏み切りました。
この記事では、新しいロゴを作成するまでの道のりを振り返るとともに、
新しいロゴに込められた想いについて解説します。
なお、この記事ではロゴの図形部分のことを「シンボルマーク」、
ロゴの文字部分のことを「ロゴタイプ」と呼んでいます。
全体の流れ
今回、ロゴの考案は全て自社で行うことにしました。
その全体の流れは下記の通りです。
リサーチ
新しいロゴには以下の条件が求められます。
これらを満たすために、まずは調査から始めることにしました。
まず、iFieldを開発するにあたっては、UI内での使いやすさが求められます。
例えば、スマートフォンのアプリアイコンや通知アイコン、WebのFaviconなどです。
セールス・マーケティングの観点では、iFieldが変化したという感覚をもたらし、よりこれからの時代を切り拓くサービスへと変貌していることを訴求したいとのことでした。
これには、現在iFieldのパッケージングと販売形態を刷新している最中であることが深く関係しています。
採用面では、明るい色や前向きな印象を与える色をメインに据えてもらえると、採用向けの各種資料においてiFieldが使いやすくなるとのことでした。
また、全社的にも「好きなロゴ」のアンケートを取りました。
アンケートには、シンプルでかつサービスの意義を端的に表現しているロゴを好む傾向が見られました。
ムードボード
ムードボードとは、プロダクト全体または特定のキーワードについて持っているイメージを関係者間で合わせることを目的とした、画像やタイポグラフィの集合です。
今回は「現場」「イノベーション」「位置・空間情報」のそれぞれについて、イメージする色や要素を1枚の画像にして共有しました。
イノベーションはやっぱり流線型のイメージだよね、位置・空間情報のイメージカラーは緑だったり青だったりするね、といった合意が得られましたが、それが最終的なロゴの考案に役立ったかどうかは不明です。
シンボルマーク案出し
リサーチ等を経て、ロゴマークを考えるにあたっては下記のキーワードを意識することにしました。
時にはさらなる連想を行いながら、合計で364ものロゴ案を出しました。
この時はまだ今後のiFieldの看板を担うに値するアイデアが出ている感覚はなく、暗中模索と言える状態でした。
シンボルマーク案絞り込み
しかし、前述した不安は次第に自信へと変わることになります。
(再現: 実際はWeb会議で行いました)
「動物モチーフの例としてトンボを描いてみたけど、ロゴっぽくはないよなあ…」
「こっちはマップ上に立てる旗を抽象化して描いてみたけど、やっぱり違いますよね〜」
「え、それってトンボの抽象化じゃなかったんですか?トンボだと思ってました」
「確かに、トンボにも見えるし、動物モチーフの取り入れ方としてアリかも!」
このように複数の案を組み合わせることで、ロゴ案の精度が徐々に上がっていきました。
案出し→絞り込みを何度か繰り返し、最終的に絞り込んだ案は下記の7つ。
これらの中から選ばれたのが、この案です。
この案をもとに、最終的なシンボルマークを作成していきます。
ロゴタイプ作成
ここで一旦ロゴタイプを検討することにしました。
アプリとして使用されることの多いiFieldにおいては、ロゴタイプよりシンボルマークの方が重要視されます。
とはいえ、ロゴタイプにも使いやすさやシンボルマークとのマッチ感が求められます。
「太さ」「線幅の一定さ」「装飾度」「字幅」「丸み」「色」「シンボルマークと比べた大きさ」の7つの項目について、サンプル画像を作成し合意形成を行いました。
最終調整
シンボルマークをブラッシュアップしていきます。
手法として「黄金比」を取り入れてみることにしました。
黄金比の詳細な説明は割愛しますが、「人間にとって最も安定し、美しいと感じられる比率」で、多数の有名ロゴや建築などにも取り入れられています。
黄金比で複数の円を作成し、その円に合わせてマークの曲線や各パーツの位置・角度等を調整していきます。
どの円をどこに配置するか、どういう使い方をするかでマークの印象がだいぶ変わります。
その為どこか1箇所を修正すると、円に合わせて他も調整しなければならず苦労しました。
幾度の修正を重ね、位置や角度に根拠もありバランスの取れたシンボルマークが出来上がりました。
色についても同様に検討しました。
これまでのiFieldでも用いられてきた緑より鮮やかな緑を用いつつ、近未来を予感させる青色も部分的に取り入れたいと考えました。
その結果、グラデーションを採用することになりました。
ロゴにグラデーションを用いることにはリスクもありますが、それ以上にこの色がiFieldの目指す姿に合致していると思います。
また、より幅広い場面で使える単色ロゴや、印刷時に使えるCMYKロゴも作成しました。
(CMYKでは鮮やかな緑が表現できず苦労しました…)
完成
このようにして、iFieldの新しいロゴが出来上がりました。
このロゴは、iFieldの”i”、iFieldの”F”、地図上に立つ旗、そして高い視点で空間を見渡すトンボをイメージしています。
以上、iFieldの新しいロゴについてご紹介しました。
今回ロゴの作成に関わった全てのメンバーにとってこのロゴ刷新プロジェクトは未知のものであり、一時期は不安感と共に過ごすこともありました。
しかし、iFieldが持つ課題やビジョンをまとめ、新しいロゴの発表までたどり着いたことで、このプロジェクトを貴重な経験として昇華できたように思います。
ロゴを検討するにあたって社内アンケートに回答するなどの形で協力してくださった社員のみなさんにも、この場を借りてお礼を申し上げます。
iFieldを利用してくださっている方、今後ともiFieldとiFieldの新しいロゴをよろしくお願いいたします。
そうでない方にも、この記事が企業やサービスのロゴについて考えを深めるきっかけとなれば幸いです。
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