2017.01.19
Distance Matrix API の使い方を考える
みなさん、こんにちは。
今回は、Distance Matrix API の使い方について説明いたします。
Distance Matrix API は、複数地点間をまとめてルート検索し、ルート距離と所要時間を取得することができるAPIです。
例えば、出発地点として「A、B」、到着地点として「C、D」があった場合、下記4通りの距離と所要時間を取得することができます。
- A→C
- A→D
- B→C
- B→D
DistanceMatrix のようなAPIがない場合は、4回ルート検索しないといけなくなるので少し面倒ですね。
では、具体的にどのような場面で利用すれば良いのでしょうか? 私なりに考えた結果、下記のような場面で活用できるのではと思います。
・現在地に近いコンビニを近い順に並べて表示する ・○○駅に近い不動産屋を近い順に並べて表示する
今回はサンプルを下記のストーリーで作成してみました。
1. Places API を使用して、マルティスープ(神保町)から半径 1km のカフェを検索
2. JavaScript API の DistanceMatrixService を使用して、上記で取得したお店までの距離と時間を取得
3. 近い順に並べてお店をリスト表示
4. リストのお店をクリックするとマルティスープまでのルートを表示
以下がサンプルです。
地図上には、Places API で取得したお店を表示しています。
「検索」ボタンをクリックすると、出発地点のマルティスープから到着地点のお店までの距離と時間を取得し、時間順にソートしす。
簡単に DistanceMatxixService の使用方法を説明します。
パラメータの「origns」に出発地点の配列、「destinations」に到着地点の配列を指定します。
// DistanceMatrix サービスを生成 var distanceMatrixService = new google.maps.DistanceMatrixService(); // 出発点 var origns = [ new google.maps.LatLng(35.6, 139.7), new google.maps.LatLng(35.3, 139.5) // 到着点 var destinations = [ new google.maps.LagLng(35.8, 140.5), new google.maps.LatLng(36.5, 139.3) ]; // DistanceMatrix の実行 distanceMatrixService.getDistanceMatrix({ origins: origns, // 出発地点 destinations: destinations, // 到着地点 travelMode: google.maps.TravelMode.DRIVING, // 車モード or 徒歩モード drivingOptions: { // 車モードの時のみ有効 departureTime: new Date('2017/5/5 10:00:00'), // 2017年5月5日 trafficModel: google.maps.TrafficModel.BEST_GUESS // 最適な検索 } }, function(response, status) { if (status == google.maps.DistanceMatrixStatus.OK) { // 出発地点と到着地点の住所(配列)を取得 var origins = response.originAddresses; var destinations = response.destinationAddresses; // 出発地点でループ for (var i=0; i<origins.length; i++) { // 出発地点から到着地点への計算結果を取得 var results = response.rows[i].elements; // 到着地点でループ for (var j = 0; j<results.length; j++) { var from = origins[i]; // 出発地点の住所 var to = destinations[j]; // 到着地点の住所 var duration = results[j].duration.value; // 時間 var distance = results[j].distance.value; // 距離 console.log("{},{},{},{}", from, to, duration, distance); } } } });
パラメータの「drivingOptions」は「travelMode」が「google.maps.TravelMode.DRIVING」のときのみ使用可能です。
その他、詳しいパラメータについてはこちらをご確認ください。
Distance Matrix API を使用することで、単純な直線距離ではなく『最適なルート』で近いお店を探すことができました。
マルティスープでは、様々な地図を活用したソリューションの提案を行っています。弊社ホームページにも沢山の事例がありますので、是非ご覧ください。
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