2017.04.15
JavaScript API でよく使う地図オプション
みなさん、こんにちは!
今回は、「JavaScript API でよく使う地図オプション」と題しまして、Google Maps JavaScript API の MapOptions(地図の初期設定) で設定できる様々なプロパティを抜粋してご紹介いたします!
サンプルでは、下記の3種類の切り替えができるようになっています。
1. コントロールの表示・非表示 2. コントロールの表示位置 3. 各種操作の有効・無効
「コントロール」とは、例えば通常は右下に「+」と「-」で表示されるズームボタンのような、マップを操作するUI部品のことです。
また、通常の地図を航空写真を切り替えるボタンは「マップタイプコントロール」、ストリートビューの表示に切り替えるボタンは「ペグマンコントロール」といいます。
(ちなみにペグマンとは、ストリートビューの表示で見られる、あの黄色い人型アイコンのことです!)
今回のサンプルで操作するコントロールを、下図にまとめました。
それでは、早速見ていきましょう!
この画面だと少し操作しづらいと思いますので、ぜひFull Screen の方でもお試しいただければと思います。
下部のパネル(FullScreen時は右側)で、各コントロールの表示・非表示 及び 表示時のマップ上での位置 を切り替えます。
さて、普段何気なく操作しているこれらのコントロール……実は、一部のものはデフォルトで無効(非表示)になっています。
例えば、マップのサイズが 200 x 200 ピクセル未満の場合、デフォルトではすべてのコントロールが非表示になりますし、全画面モードのコントロールも、PCではデフォルトで表示されません。
各コントロールについて、
「常に表示したい/したくない」
「表示位置を変えたい」
「切り替えを自身の(何らかの)タイミングで行うようにしたい」
といった場合には、マップの MapOptions オブジェクトで明示的に指定すれば大丈夫です!
1. コントロールの表示・非表示
各コントロールの表示・非表示の切り替えは、MapOptions にある ***Control といったプロパティで設定します。
表示するには true を、非表示にするには false を指定します。
コントロール | MapOptions内のプロパティ名 | 説明 |
---|---|---|
マップタイプ | mapTypeControl | 地図・衛星写真などを切り替えるボタンです。 |
ズーム | zoomControl | 地図の拡大・縮小を行う「+」「-」ボタンです。 |
フルスクリーン | fullscreenControl | マップを全画面モードで表示するためのボタンです。 |
回転 | rotateControl | 衛星写真の表示時に斜め45度画像があれば、その向きの制御や回転を行うボタンです。 |
スケール | scaleControl | 地図のスケールです。デフォルトでは非表示です。 |
2. コントロールの表示位置
各コントロールの表示位置は、MapOptions オブジェクト内の ***ControlOptions といったフィールドで指定します。
このとき、コントロール毎に対応する ***ControlOptions というタイプのオブジェクトを追加で指定するのですが、
基本的には position プロパティを設定し、表示位置を google.maps.ControlPosition で定義されている定数で設定すればOKです。
マップの作成時に指定する MapOptions オブジェクトで、最初に指定してしまっても良いですし、
作成したマップの setOptions メソッドを使って、新しい MapOptions オブジェクトを後から指定して動的に変更することもできます!
コントロール | MapOptions内のプロパティ名 | 説明 |
---|---|---|
マップタイプ | mapTypeControlOptions | デフォルトではマップの左上に表示されます。 |
ズーム | zoomControlOptions | デフォルトではマップの右下辺りに表示されます。 |
ストリートビュー | streetViewControlOptions | デフォルトではマップの右下辺りに、ズームコントロールと一緒に表示されます。 |
回転 | rotateControlOptions | デフォルトでは、そのとき表示できる斜め45度画像が存在するときにだけ、表示されます。 |
フルスクリーン | fullscreenControlOptions | デフォルトで、モバイル端末では表示され、PCでは表示されません。有効にした場合、マップの右上辺りに表示されます。※iOS端末では全画面機能をサポートしていないため、表示されません。 |
各オブジェクトの position プロパティに設定する、google.maps.ControlPosition の定数は下記の通りです。上下左右それぞれ4辺上を、更に3分割した、計12通りとなっています。
こちらは図で見た方が分かりやすいでしょう。
さらっと流してしまうと、TOP_RIGHT と RIGHT_TOP は同じ指定のように見えてしまいますね…。
また、BOTTOM_LEFT と BOTTOM_RIGHT も、Googleロゴや著作権表示をよけて表示されますので注意が必要です。
ところで、複数のコントロールを同じ位置に指定したらどうなるのでしょうか?
そこは、APIが調整してくれます。
これらの位置指定は絶対的なものではないのですが、それゆえ他のコントロールとの位置を考慮して、APIに最適な配置を任せることができます。表示位置が固定されたUI要素(著作権表示やGoogleロゴ)がある時も、指定した位置にできるだけ近い場所にずらして表示します。
3. 各種操作の有効・無効
下記の様な操作も、MapOptions 内の対応するプロパティを設定することで、有効・無効を切り替えることができます。
いずれもデフォルトでは有効(各操作ができる状態)になっています。
操作 | MapOptions内のプロパティ名 | 説明 |
---|---|---|
POIアイコンクリック | clickableIcons | false に設定すると、地図上に表示されている会社やお店などのPOI(Point of Interest)アイコンをクリックできなくなります。 |
地図ドラッグ | draggable | false に設定すると、マップの移動をマウスのドラッグできなくなります。 |
ダブルクリック拡大縮小 | disableDoubleClickZoom | true に設定すると、ダブルクリックによるズームができなくなります。 |
キーボードショートカット | keyboardShortcuts | false に設定すると、マップをキーボートで移動できなくなります。 |
マウスホイール操作での拡大縮小 | scrollwheel | false に設定すると、マウスホイールでの拡大・縮小ができなくなります。 |
以上、Google Maps JavaScript API でよく使う地図オプションをご紹介いたしました。
次回の更新も楽しみにしてください!
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